2013年12月18日水曜日

英語の対策その2(TOEIC ~800) 1/17改定1

この記事からTOEIC対策のことを書いていきますが、
前記事の対策その1の内容は最低限やっておくことを激しく推奨します。
(文法、英文解釈の基礎)
前記事後半の文脈系の単語帳は時間がない人や一般受験を視野に入れていない人は、
別にやらなくても大丈夫です。
DUOや速単はあくまで、”大学受験用”の本なので、
TOEICとは単語も文の質も若干異なります。
特にDUOはTOEIC700レベルまでカバーできる的なことが書いてありますが、
TOEICにおおよそ出ないような単語がちらほら入っているので、
TOEIC対策にこの単語帳は使わないほうがいいです。
すごく良い本ではあるんですけどね。




・単語帳

というわけで、まず各パートの対策に移る前に、TOEIC用の単語帳を一冊購入しましょう。
鉄板は、こちらの「金のフレーズ」(以下金フレ)か

「出る順で学ぶボキャブラリー990」(以下デルボ)です。

現在出ているTOEIC用の単語本で、「金フレ」の採用語はおそらく最高峰です。
公開テストに出た単語を揃えているだけあって、的中率は半端ないです。
Part1にしか出ないような名詞(wheelbarrowやfountainなど)も一式揃ってますし、
860点↑の単語はそれ自体がPart5,6で正解になったりします。
派生語などの情報も素晴らしいです。
これ一冊を極めれば正直他の単語本はいりません。
ただし、私的に欠点なのが、この本は「日本語⇒英語」方式なこと。
最初はアウトプット力が鍛えれていい練習になると思っていたんですが、
TOEICの対策においては「英語⇒日本語」のプロセスが辿れれば十分だと思います。
私はこの日本語⇒英語方式に最初はかなり戸惑いました。
この日本語⇒英語の方式でも全然大丈夫って人は、
値段的にも量的にもこの本がマストです。
(あくまでTOEICに限って言えば英語⇒日本語で十分であり、
日本語⇒英語の方式は英語力を鍛えるのに素晴らしいものです。
誤解されないように言っておきます。)
安いので買うだけ買って、合わないようであれば、
後で860↑の単語やPart1の単語だけ見るってのもありだと思います。


「デルボ」は、TOEICに特化した王道な単語本です。
採用語は「公式問題集」から抜粋した単語を頻出順に並べたものなので、
金フレを除く、著者の判断で単語をズラズラ並べる本を買うよりかはこれを買うほうが安牌です。
「英語⇒日本語」はもちろん補足情報も充実してます。
ただ、900点以上を狙うのであれば、この本だけでは足りないです。
しかし、
編入受験でアドバンテージが出せる700~860くらいのスコアを狙うのならこれで十分です。

単語本はこの2つのどちらか好きな方を選べば間違いないです。
そしてもう一つ個人的にピックアップしたいのがこちら。
TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」(以下公式ボキャ)です。


まずTOEICの主催団体である「ETS」が出しているというだけあってかなり信頼度が高いです。
そしてこの本の単語は、韓国で発売されている「公式実戦模試」と呼ばれる(以下公式実戦)
日本で未発売の10回分の公式模試が入った本から単語を抽出しています。
(日本で既発売の公式の問題も含まれている)
CDのナレーターも公式の人で、それらだけでもかなり高評価なんですが、
「公式の作成した問題がそのまま掲載されていて、
 それを解きながら公式単語も覚えられる。」 
というのが個人的にはこの本の最も評価したい点です。
「TOEICの形式に慣れつつ本番同様のクオリティの問題から単語が覚えられる。」
のでTOEICを初めて対策される方にもピッタリかと思われます。
欠点は、暗記用の赤シートがないのとデカイことです。
しかしこの欠点をも補える本だと思います。 

私が初めての段階でTOEIC対策を始めるなら、
「金フレ」か「デルボ」のどちらか気に入ったほうを学校や外出先に持ち運び、
家ではこの「公式ボキャ」で問題形式にある慣れながら単語を覚えるという方法を採用しますね。

ちょっと長くなりましたが、とりあえず↑3つのどれかは一冊購入して下さい。
リーディングの対策にとりかかる前に、これらである程度覚えておきたいところです。
(じゃないと、読解の練習をしようにも、
単語がわからなくてなかなか進まないってことが多発してしまいます。)
ここからL、R別に書いていきます。

・リスニング

(もしTOEIC対策に移る前にDUOなどの教材でリスニングCDなどを聞いていたのなら、この辺にそれほどギャップは生まれないと思います。
ここではPart1とPart2からやらせてますが、いきなりこれと並行してPart3とPart4の対策をしても大丈夫でしょう。)

まず教材なんですが、800点台までは公式の音声のみで十分です。
本番でも出る公式のナレーターに慣れる意味もあるので、
公式教材の音声を全て解いて復習もしてから、他の教材に移りましょう。
現在日本で発売されている、公式音声が入った教材はこれら。
(公式問題集は高いですが、
やはり問題の質は最上級なので買うか借りるかしたほうがいいです。 )

(公式問題集の1と2は傾向が今と全然違うのでおすすめしません)

リスニングは全パート通して、
スクリプトと、公式問題集のようなほんの少しの解説が理解できれば、
特別な勉強法とかは必要無いと思います。

まず公式問題集4か5のどっちでもいいのでPart1とPart2だけ通しでやってみてください。
解く時のテクニックとしては

⇒正解だと思った記号でシャーペンの先を止めておく(Part1,2共通)
⇒写真に写ってるものを把握(Part1)
 (カーテンが半分だけ窓にかかってるなあ、
おっさんが手を組んでるなあ、など、余裕があるなら細かいものも把握できると良い)
⇒最初の疑問詞を聞き逃さない(Part2)

くらいですかね。 そして、
答え合わせをして、解説を見て納得して、何も見ずに聞いて理解できるようにしましょう。
はい、これだけです。
最初は知らない表現などでほとんど溢れていると思うので、
それらは全部覚えてください。
以下の箇条書きの項目については特に気をつけてください。

Part1
  • 完了形と進行形の違い
  • Part1独特の名詞や表現 
Part2
  • 否定疑問文や付加疑問文
  • Why don't you~やWould you like~やDo you mind~などの定形表現
  • 間接応答 (例⇒女:お昼は何を食べましょうか。 男:今日は顧客との会議があるんだ。)
この中で曖昧なところやわからないところがあるならネットでよく調べて、
対応出来るようにしてください。(この辺の情報はネットに大量に転がっています)
後は問題をたくさんやってよく出るパターンを頭にインプットしていけば、
自ずと点を稼げるようになります。
リスニングをまともに勉強するのはTOEICが初めてって人は、
いきなり長い文章のPart3とPart4をやるのはキツイと思うので、
最初はこのPart1とPart2を模試数セット分こなしましょう。

慣れてきたら、次はPart3とPart4ですね。
この2つは最初はちょっと厄介かもしれません。
とりあえず2つとも通しで一回解いてみましょう。
Part3,4共通で解く時のテクニックとしては

設問と選択肢を読んで、ある程度頭に入れておく。(余裕が無いなら選択肢のみでよい)
②問題が流れだしたら、
 設問と選択肢に目をやりながら(設問を覚えれるなら選択肢だけでよい)
 がんばって、問題も可能な限り聞き取る。
③大体問題の流れは設問の順番通りに行くので、
 それぞれ解答のキーとなる音声を拾ったらそれと合致する選択肢を指で押さえる。
 (問題1は中指、問題2は人指し指、問題3は親指で など)
3問とも押さえたら、素早く解答用紙にマーク。
⑤設問の音声が流れているうちに次の問題へ行き①の作業へ

他にも色々方法はありますが、
初めはこのやり方が一番点が取りやすいです。
しかし最初はうまいこと行かないと思います。
(選択肢を見てる間に重要なところを聞き逃したり、指がズレたりする。)
けどこれは慣れて、そういったミスを減らしていくしかないです。
問題文を全部聞いて理解して3問とも一気に解答するっていう方法もありますが、
ある程度聞き取り力がないとそれは無茶です。
その方法は下記で聞き取り力をあげてから試してみて、
それで安定するようならそっちを採用してください。
(この2つの方法にどちらがいいかについては、
後の900点を目指す段階の記事で書きます。)

これも
答え合わせをして、解説を見て納得してください。
そしてやはり、
何も見ずに全て聞いて、ある程度理解できるようにしましょう。
Part1,2と違い長文なため、一文一文訳と照らし合わせながらやっていくことになります。

Part3,4についてはこの”何も見ずに聞いて理解する”という行程が
Part1,2と比べるとかなりキツイと思います。
しかしそれでも我慢してやるべきです。
Part1,2のほうでも、この”何も見ずに聞いて理解する”と書きましたが
なぜこれが大事かというと、”純粋な聞き取り力”が向上するからです。
特にPart3,4の長文リスニングは、短文読み上げであるPart1,2に比べ、
初心者の方にとってはほとんど聞き取れないし、理解もできないと思います。
しかしこの状態から抜け出さないことには、
いつまでたっても点が伸びてこないです。
この”純粋な聞き取り力”を上げることで、
初めは一部分すら聞き取れなかったものが、
最終的にはほとんどスクリプトなしで聞き取れる様になります。
そして、本番や模試形式で解く時は上のテクニックで解くことになりますが、
当然、”純粋な聞き取り力”があると、問題も格段に解きやすいです。
ですので、最初からテクニックに頼りきるのではなく、
”純粋な聞き取り力”を向上させることがリスニング高得点の近道かな?と思います。
公式問題集一冊分でもこれをやるだけで、大分効果が現れると思います。 

最後に、リスニングはシャドーイングやらディクテーションやらリピーティングやら、
色々な勉強方法がありますが、
TOEICの点を上げるだけならこれらはしなくても大丈夫です。
私も最初の頃は「シンクロリーディング」と「シャドーイング」をしていました。
これは私の聞き取り力を向上するのに確かに貢献したと思います。
しかし955点を取った時の私は聞いて理解するだけの完全に受け身のスタイルでした。
この頃は数回問題音声を流すだけでほぼ理解できたので
シャドーイングなどをしていた時間を更なる問題を解いて聞いて理解することに注ぎました。

あくまで、しなくても点は取れるよってだけなので、
これらの方法を導入するかどうかはネットで調べたりしながら自分と相談してください。
時間との兼ね合いもありますしね。

TOEICより上の世界を目指すなら、
上の方法を取り入れていかないと頭打ちになるのかもしれませんね。
現在私もこの辺を試行錯誤しています。

以上でリスニング編は終わりです。

・リーディング

まずはPart5ですね。
この二つを購入して下さい。

Part5,6の本です。
既存のPart5,6本では一番取っ付き易いものと思われます。
解説も一問に一ページあるのでわかりやすいです。
3,4年前の本ですが、今でもこの本の類似問題はバンバン出ます。
(2013年12月の公開テストでも出ました。)
というのも毎回公開テストのPart5の7割くらいは出尽くしたパターンの改変なので、
この2冊でそれらを抑えます。
そして2冊を最低2周、できれば3周くらいはしてください。
恐らく1~2周程度で全部頭にスッキリ入る人はいないと思うし、
いるとしたらとっくにTOEIC800レベルを超えてると思います。
ただ文法特急2のコラムにあるような50周や100周もする必要はないです。
やるとしても3~4周程度でしょう。
私も失敗したんですが、過度の復習は効率が悪いです。 

まずは青い方から使って下さい。(文法特急1)
やるとき気をつけて欲しいのは、
「空欄の前後を見て解け」や「1問30秒で解け」、「和訳せずに解け」など書いてありますが、
最初はそれらを全部無視してやってください。
この手の時間節約術は、頭にある程度の問題パターンがあってはじめて実行に移せるので、
やるならパターンがある程度定着する2~3周目あたりからのほうがいいです。

問題文は当然、文頭から速読するようにしてください。
そして解説を読んでしっかり理解して、
なぜこの解答になったのかを納得できるようにしてください。
この時、解説に曖昧な文法用語やど忘れしたものがあったら、
その都度、文法の本やネットなどで調べて覚えなおして下さい。

面倒くさいかもしれませんが、
この3~4周して復習するのも、文法を覚え直す作業も、
この2冊だけで事足ります。
それくらいこの2冊で網羅できるってことです。
(800↑を目指す人は、この本にないパターンを他の本で補います。)

⇒ちょっと話がそれますが、
TOEICにおいて重要なのがまず短い文章の処理能力を早くすることです。
Part3,4,7は問題と選択肢は短文ですし、
本当に長文のみで構成されるのはPart6のみです。(それもパッセージ4つのたった12問)
短い文章の処理能力を向上させることは当然時間の節約にもつながりますし、
Part3,4においても先読み範囲を広げることが出来ます。
そしてこのPart5が短文の処理能力を引き上げるのに最適なんです。
短文の処理に慣れることは長文の読解力の向上にも当然役立ちます。
だから文頭から速読を徹底するようにしてください。
単語がわからなかったり文脈が取れなくて解説を見る場合も、
解説を理解した後、もう一度文頭から読んでみるくらいはしておきましょう。

次はPart6ですが
Part6はPart5の対策がそのまま効いてきます。
Part5と違う点は、
  • 文脈依存問題
  • 接続副詞を選ぶ問題 
これくらいです。
2つとも、問題文の内容が理解できれば、 
それに沿った選択肢を選ぶだけなので結構単純です。
なのでPart6にでる接続副詞を覚え、文脈依存のパターンを覚えればよいでしょう。
(文脈依存ってなに?な人は”Part6 文脈依存”でググると手っ取り早いです。)
またPart6は解答根拠が空欄の後に出てくることがありますので注意して下さい。
(Delayed Clueってやつです)

この2冊を各何周かして、慣れてきたら、
公式問題集のPart5,6を通しでタイマー20分に設定して解いてみましょう。
これを数セット分こなせばどれくらいの間隔で解答すればいいのかわかってくるはずです。


さて、最後にPart7です。
恐らく、TOEIC受験者が最も苦手とするパートであり、伸び悩むパートです。
700点を目指すならここで6~7割、800なら8割程度は稼ぎたいです。
つまり、速読が何より重要になってきます。
そして単語力もある程度ないとこの速読を阻害することになるので、
全く読めないようなら単語を覚えてからにして下さい。
はじめにPart7の本を選ぶならこちらでしょうか。

各文150語程度で問題も3問しかないので、ちょうど初心者向けだと思います。
解き方は、

①パッセージをすべて読んで、どこにどの内容があるかをある程度把握。
②問題を解く、細かいところを問う問題はパッセージの該当箇所をもう一度読む。

これが一番単純で点も取りやすいと思います。
(問題文を読んで暗記してから解答根拠を見つける方式を取ってもいいですが、
慣れないと問題文を忘れて、パッセージと問題文を行ったり来たりしたり、
なかなか根拠が見つからないっていう事態になることが多いです。
まあ両方試して自分が安定する方式を選べばいいでしょう。)

大事にしてほしいのは、
「自分が文意を取れる限界のスピードを探り、そのスピードで読むことです。」
このスタンスで継続して問題を解いていくことで、読解スピードは上昇していきます。
そしてPart7はある程度文意の取り方がおおざっぱでも大した問題にはなりません。
infer, imply, suggest系の推論問題とかはそれで結構解けます。
ただし細かい所を問う問題は、パッセージの該当箇所をしっかりと読んで考える必要があります。
 
Part7も基本的に他のPartと一緒で、
問題を解いて、答え合わせをして、解説を読みましょう。
わからない単語は覚えて、読めなかった所は訳と照らしあわせて確認、
そして最後にもう一度訳におおまかに沿うように速読するくらいでしょうか。
先程も言いましたがPart7は問題が解ける程度の理解でいいので、
自分の訳と本の訳が大体合致していれば、
お手本通りに正確に訳して読む必要はないです。
速読が要なんです、このパートは。

この本で慣れてきたら、 
公式問題集のPart7をタイマー55分に設定して解いてみましょう。
上の本では、ダブルパッセージを扱ってないので、一応大まかな解き方を書いておきます。
(大体SPと流れは一緒ですが。)

①1個目のパッセージをすべて読む。
②問題1,2,(3)を解く
③2個目のパッセージをすべて読む。
④問題(3),4,5を解く

DPの問題配置は1,2問目は大体1個目のパッセージに書かれていることで、
3,4,5問目は2個目のパッセージか、両文書を参照するタイプの問題です。
3問目も1個目のパッセージに書いてあることがたまにあるので、
あまりこれを過信しすぎないように。括弧がしてあるのはそういうことです。

多分、最初は時間を測っても時間内に終わらないと思います。
やっぱりこれはたくさん解いて、読解スピードを上げ、慣れるしか無いです。

・おわりに

この記事の内容だけで800点くらいなら取れると思います。
この内容は現在955点を取った私が、
「当時はもっとこうするべきだった」的なのをかなり反映させてます。
私が1回目で730、2回目で815を取った時はこれよりかなり雑な勉強内容でした。

700より↑のスコアの人は、それ未満のスコアの人より何が優れているかというと、
やはり読解スピードだと思います。(L450 R250みたいな人は除きますよ)
読解スピードがあればPart3,4,6,7がそれなりに安定しますからね。
私も初めて受けた時はPart7の塗り絵4問までに抑えてますし、
スコアも偏りがなかったですしね。(L360 R370)
そしてLRともにさほど偏りなく700を突破できる人は、
もう既に800を取る下地が付いていると思います。
このスコア帯の人に足りていないのは圧倒的に問題パターンだと思います。
パターンを増やしてもっと形式に慣れれば、
800を突破するのはそう苦ではないはずです。
そして私が1月815から3月845の30点しか上がってないのは、
間違いなくパターン収集を怠ったからです。
次の記事では大量の問題を広く浅く攻めて、一気に点数アップを狙います。
恐らくここまで濃い内容はこの記事が最初で最後です。

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